予防のすすめ
むし歯も歯周病も主に口の中のバイ菌(プラーク)によって起こります。バイ菌は生まれた時から口の中にいます。普段は悪さをしませんが、歯ブラシでうまく磨けないでバイ菌がたまったままだと、むし歯や歯周病を引き起こしたり、口臭の原因にもなります。
バイ菌は一日中(特に寝ている時)どんどん増えていくので、むし歯や歯周病にならないために、一日2~3回は歯磨きをする必要があります。それでもむし歯や歯周病になっている方、自覚症状がなくても悪化しそうな方はたくさんいらっしゃいます。
歯磨きはしているのになぜ?
それは磨かなければならないところが磨けていないのです。歯磨きはコツをつかむとみるみる上達します。コツをつかむのが難しいのですが、練習していけば上手に短時間で磨けるようになります。
歯磨きの練習は習い事のようなもの。一度修得すれば一生ものです。歯科医院に習い事をしにいくのもいいですね。
すでに入れ歯にされている方は残っているご自分の歯を大事にしていきましょう。歯が抜けていくと磨きにくくなっていき、時間もかかります。入れ歯も大きくなっていきます。インプラントなどの治療法もありますが、まずは残っている歯を守ることが大事です。
生えてきたばかりの乳歯や永久歯はむし歯になりやすいのですが、歯がフッ素を取り込むことで表面が固くなってきます。特に歯が生えてから数年間が重要です。生後6ヶ月くらいから歯が生え始め、最後の永久歯は12歳くらいに生えてきます。小さいお子様はまだうがいが出来ないので飲んでも大丈夫な家庭用の低濃度のフッ素スプレー(100ppm)を、しっかりうがいできるようになったら年数回、歯科医院での高濃度フッ素塗布(9000ppm)をするといいでしょう。歯磨き粉にもフッ素が含まれているもの(1000ppm)もあります。
フッ素を塗っていても歯磨きが上手でないとむし歯が出来てしまいます。仕上げ磨きをする保護者の方も上手に磨けるようになりましょう。
歯列不正は小さいお子様では保護者の方が、大きくなってくると本人が気にするようになります。歯列不正は見た目だけではなく、むし歯や歯周病の原因になります。
歯列不正には色々なタイプがあり、歯並びや咬み合わせだけではなく、顔の印象なども変わってきます。
乳歯の時からの矯正歯科を専門に行う歯科医師による定期的な検診で歯列不正を予防できることもあります。検診のときなど、むし歯だけではなく歯並びについても気になることは何でも相談してみましょう。